2010年05月17日

30年前の「This is it !」- その2

.
実は、ピーターセンのバイス・グリップと、それにまつわる話について書きたいことは山ほど…それこそシエラネバダ山脈くらいあるんですが、あまりにもデカイ話でして工具論とか趣味論とか下手をすると人生論みたいになっちゃいそうなので、敢えてやめときま〜す。

*49AD.jpg

で、アッサリと、ワタクシのバイス・グリップ自家製工夫編ってことでお茶を濁そうかと。ま、普通に使ってもあんなに便利で応用が利いて丈夫で長持ちでお安い工具ってのもなかなか無いもんですが「もうちょっと、こういうのが有ったらな〜」って思うことがありましてね。

まず最初は「ボルトの軸の先を削る用・加工」です。けっこう頻繁に使うんですよ、これ。大きめのボディのヤツの喉…というか懐のトコロをガッツリ削って深くして、アゴの部分にはボルトの軸をくわえる溝を削ってあります。ボルトの軸をボルトクリッパーでギッチョンパした後、グラインダーで粗削りしてベルトサンダーで仕上げて…っていう時に使ってます。そういう時のボルトってしっかり保持しなきゃなりませんし、チンチンに熱くなりますんで、ね。

*IMG_3511.JPG

ボルトをくわえたまんま全体をグルグル回せるように、大きめのボディの方が両手で持ち易く、また重さがあった方が削り振動のビビリも抑えてくれて使い勝手は良いようです。昔に作った小さいヤツはほとんど使わなくなっちゃいましたから。

*IMG_3512.JPG

軸をくわえる溝は、最小M5に合わせてあり、喉の逃げはM12の19mmとかインチだと3/4のアタマも大丈夫にしてあります。ま、M5からM12まで対応出来ればOKって考えましたんで。

*IMG_3513.JPG

写真のように「ネジ山じゃない軸のところ」をくわえる時はこのままで大丈夫なんですが、山の部分をくわえなきゃいけない時はアルミのパイプをふたつ割りにした「山をキズキズにしないアダプター」を併用してます。


お次は「工作物を並行にくわえる用・加工」です。万能選手のバイス・グリップ君も、実はこの「モノを並行にくわえる」ってのが苦手なんですよね。なんだかんだ作業してますと、こういう風にスパっと並行にくわえられると便利なことって、けっこうあります。

*IMG_3536.JPG

さらに、アルミをくわえるとどうしてもキズキズにしちゃう…っていう弱点もありますんで、こんなアルミの(コの字断面のチャンネル材を切っただけのモンですが)アダプターを付けてやりました。最大15mmくらいまでの、まぁ小物用ですね。ですんでボディも小さめのヤツです。

*IMG_3527.JPG

さて、もっと大きいモノを並行にくわえたい、なおかつアルミをキズキズにしたくない…って時は、これを使います。これはピーターセンじゃなくてファコムなんですけども。

*IMG_3532.JPG

ファコムさん、昔からピーターセンとは違うロッキングシステムで独自のラインアップを出してまして、それはそれでなかなか面白い工夫がされています。この機種は、もともと下顎がシーソーになってまして「並行くわえ」が可能ですので、これにキズキズ防止用アルミアダプターさえ付けてやればOKなんです。

*IMG_3535.JPG

こちらは最大60mmくらいのモノまでくわえられます。ファコムは「並行くわえ」にこだわってるようで、他にも何種類かこの手のシーソー顎式のやつが出てますね。他にはベルツァーとかハゼットでもラインアップしてます。ヨーロッパの方が「並行くわえ」へのこだわりがあるんでしょうか?。
*IMG_3523.JPG

さて、この「コの字断面アダプター」なんですが、出来れば顎にくっ付いていてイチイチ落っこちない方が便利ですよね。例えば厚手の両面テープで顎にくっ付けておく…なんて方法もあるんですが、ブツを削ったり加工したりしてる時にもの凄く熱くなったりもしまして、両面テープが溶けてデロデロ…なんてことになります。で、コの字の内側に磁石をエポキシで接着してありまして、これだと熱〜くなってもOK。付け外しも簡単ですしね。


なんてあたりが、ワタクシのバイス・グリップ自家製工夫であります。実は、もっと下らない工夫をしたモノもあったりするんですが、それはまた、いずれ…ということでお許しを。

最後に、ちょっと番外編をご紹介しますね。ピーターセンのバイス・グリップはほんとに優れモンだと思うんですが、ひとつだけ気に入らないコトがあります。それは、思いっ切りくわえるとリリースのレバーが動かなくなっちゃって外れない、しょうがないのでペンチとかで握って外す、そうするとガチョ〜ンって外れて工作物まで落としちゃう…なんてことありませんか?。

*IMG_3533.JPG

その点、コイツはかなり思いっきりくわえてもリリースレバーがスムーズに動いて外れてくれるんです。ピーターセンよりさらにチープな感じの、クラフトマンのバイス・プライヤーです。全体の構造は似たようなモンなんですが、こちらはリリースレバーを「握る方向に動かす」もんですから、まったく楽に作動してくれます。クラフトマンさん、これを作った時「してやったり」と思ったに違いありません。そのくらい使い易いんですよ、これ。

*IMG_3525.JPG

お尻の調整ネジが入っているところには、ちゃんと雌ネジを切ったパーツが埋め込まれていまして、ピーターセンの「単なる丸めてつぶしたネジ式」より、調整ネジを回した時の感触もGOODです。

ファコムの独特の構造はなかなか巧妙に出来てまして、リリース時のストレスも少ないんですが、アゴ幅調整の使い勝手がイマイチやりにくかったりしましてね。使う頻度は限定されちゃうかもしれませんね。う〜ん、ちょっと凝り過ぎちゃった感じかな〜、ファコムさん。

また、クラフトマンとかファコムとか(さらにベルツァーとかハゼットとか)のバイス・プライヤーの難点は、日本で売ってるのほとんど見たことない…ってところです。いくら便利モンでも、売ってないんじゃねぇ、しょうがありませんから。まぁ探せばどこかで扱ってるとは思うんですけども。

*IMG_3522.JPG

てなわけで、ワタクシのチェストにはいつもこれだけのバイス・グリップ(とバイス・プライヤー)が収まってまして、わりと頻繁に活躍してくれてます。Z750Twinのシフトペダルが落っこちてから、そしてベーカーズフィールドの道具屋のオジサンに出会ってから、かれこれ30年ですねぇ。あのオジサン元気にしてるかな〜、まだ生きてるかな〜、あの時はアリガトね〜なんて思う今日この頃です。

posted by 用務員 at 03:00| Comment(0) |  Pastime | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。